中国は、令和7年末時点で在留者数が93万428人。国籍・地域別で第1位であり、在留外国人全体の22.6%を占めます。中国は在留者数だけでなく、永住者・留学の実数も全国最多です。本記事では出入国在留管理庁の統計をもとに、中国出身者の在留資格構成と、採用時に企業が確認すべきポイントを整理します。
この記事の要点
- 令和7年末の在留者数は930,428人(前年末比+57,142人)。国籍・地域別で第1位、在留外国人全体の22.6%
- 在留資格は永住者38.4%・留学15.9%・技人国12.6%。就労制限のない身分系が44.8%
- 全国の永住者の37.8%、留学の31.9%、技人国の24.7%が中国出身者
- 技能実習・特定技能は合計4.8%。上位10か国・地域のなかでは低い水準
- 採用時に確認するのは在留カードの在留資格・在留期限・就労制限の有無。国籍による判断は行わない
中国の在留状況(令和7年末)
出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」によると、在留外国人数は412万5,395人で、統計上はじめて400万人を超えました。このうち中国は930,428人で、国籍・地域別の第1位です。
前年末(令和6年末)と比べると+57,142人(+6.5%)。第2位のベトナム(681,100人)とは約25万人の差があります。在留外国人全体に占める割合は22.6%です。
「在留者数」は採用可能人数ではありません
ここで示す930,428人は、日本に在留している中国出身者の総数です。年齢・居住地・就業状況・転職意向は含まれていません。採用計画を立てる際の参考値としてご覧ください。
在留資格の構成
出入国在留管理庁の統計表(第2表)から、令和7年末時点の内訳は次のとおりです。
| 在留資格 | 人数 | 構成比 | 就労の制限 |
|---|---|---|---|
| 永住者 | 357,565 | 38.4% | 制限なし |
| 留学 | 148,151 | 15.9% | 原則不可(資格外活動許可で週28時間以内) |
| 技術・人文知識・国際業務 | 117,314 | 12.6% | 専門業務のみ |
| 家族滞在 | 93,581 | 10.1% | 原則不可(資格外活動許可で週28時間以内) |
| 定住者 | 32,047 | 3.4% | 制限なし |
| 日本人の配偶者等 | 26,617 | 2.9% | 制限なし |
| 技能実習 | 22,583 | 2.4% | 実習計画の範囲内 |
| 特定技能 | 22,105 | 2.4% | 分野内の業務のみ |
| 特定活動 | 12,944 | 1.4% | 個別の指定による |
| 特別永住者 | 610 | 0.1% | 制限なし |
| その他 | 96,911 | 10.4% | 在留資格による |
| 合計 | 930,428 | 100.0% | — |
まとめると、次の3つのグループに整理できます。
- 身分系(永住者・定住者・日本人の配偶者等・特別永住者):416,839人・44.8% — 就労に職種や時間の制限がありません(※「身分系」の定義は記事末尾をご覧ください)
- 留学・家族滞在:241,732人・26.0% — 資格外活動許可を受けている場合、週28時間以内のアルバイトが可能です
- 技術・人文知識・国際業務(技人国):117,314人・12.6% — 専門知識や語学力を活かす業務に限定されます
技能実習と特定技能は合計44,688人(4.8%)で、上位10か国・地域のなかでは低い水準です。
構成から読み取れる採用実務上のポイント
全国の在留資格構成に占める中国出身者の割合
永住者と留学は、実数で全国最多です。在留資格別の全国の総数と比べると、中国出身者の占める割合は次のとおりです。
| 在留資格 | 全国 | うち中国 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 永住者 | 947,125 | 357,565 | 37.8% |
| 留学 | 464,784 | 148,151 | 31.9% |
| 技術・人文知識・国際業務 | 475,790 | 117,314 | 24.7% |
比率で見れば技人国12.6%は台湾(23.0%)やスリランカ(25.9%)より低い数字ですが、実数では117,314人と、ベトナム(121,079人)に次ぐ規模です。比率と実数は別の指標であり、採用市場の規模を見る際は実数もあわせて確認する必要があります。
身分系が4割超を占める
永住者・定住者・日本人の配偶者等・特別永住者を合わせると416,839人(44.8%)。これらの在留資格には就労の職種・時間の制限がありません。就労資格に制限がある業務でも、身分系の在留資格を持つ方は対象となります。
留学・家族滞在が4分の1を占める
留学148,151人と家族滞在93,581人を合わせると241,732人(26.0%)。いずれも原則として就労できませんが、資格外活動許可を受けていれば週28時間以内のアルバイトが可能です。採用時は在留カード裏面で許可の有無を確認します。
在留資格の構成は、能力や適性を示すものではありません
本記事で示しているのは、日本に在留している中国出身者がどの在留資格を持っているかという統計上の分布です。個々人の日本語力・職務経験・適性を示すものではなく、また国籍によって採否を判断すべきという趣旨でもありません。採用の可否は、あくまで在留カードに記載された在留資格と、担当いただく業務の内容によって判断してください。
採用時に確認すべきこと
国籍にかかわらず、外国人を採用する際の確認事項は共通です。
- 在留カードの原本を確認する — コピーやスマートフォンの画像ではなく、原本で確認します
- 在留資格と就労制限の有無を確認する — カード表面の「在留資格」欄と「就労制限の有無」欄を見ます
- 在留期限を確認する — 期限が近い場合は、更新手続きの見込みも含めて確認します
- 資格外活動許可の有無を確認する — 留学・家族滞在の方をアルバイトで採用する場合、カード裏面の許可欄を確認します
- 業務内容が在留資格の範囲内か確認する — 技人国の方に単純作業を任せることはできません
- 外国人雇用状況の届出を行う — 雇い入れ時・離職時に、ハローワークへの届出義務があります
在留カードの真偽確認
出入国在留管理庁は「在留カード等読取アプリケーション」を無償で提供しています。ICチップの情報を読み取り、券面情報と照合できます。あわせて「失効情報照会」で、カードが有効かどうかも確認できます。
在留資格を確認したうえで、自社で採用可能か判断が難しい場合は、専門家へ相談する方法もあります。
外国人採用について、ご相談ください
在留資格の確認から、採用方法の整理までサポートしています。
どの在留資格の方を採用できるか分からない段階からご相談いただけます。
初期費用0円/成功報酬型/首都圏を中心に対応
入社後に整えたいこと
採用後の定着施策も、国籍によって変えるものではありません。在留資格に起因する実務が中心になります。
在留期限の管理
技人国・留学・家族滞在などは在留期限があり、更新が必要です。永住者も在留資格自体は無期限ですが、在留カードには有効期限があります。更新時期を一覧で管理し、期限の2〜3か月前に本人へ確認する運用が現実的です。
資格外活動の時間管理
留学・家族滞在の方をアルバイトで採用した場合、週28時間以内という上限があります。複数の勤務先で働いている場合は合算されるため、シフト作成時に確認が必要です。上限を超えて就労させた場合、企業側が不法就労助長罪に問われる可能性があります。
業務内容と在留資格の整合を保つ
技人国で採用した方の担当業務が、配置転換によって在留資格の範囲を外れることがあります。異動や職務変更の際は、業務内容が引き続き専門業務にあたるかを確認してください。
よくある質問
中国出身者は在留者数が最も多いですが、採用時は何を確認すればよいですか。
国籍にかかわらず、確認すべきは在留カードに記載された在留資格・在留期限・就労制限の有無です。採用できる職種や雇用形態は在留資格によって決まります。在留者数と採用可能人数は一致しません。また、職業安定法第3条により国籍を理由とする差別的な取扱いは認められていません。
技人国の比率は12.6%と、台湾やスリランカより低いのですか。
比率では台湾(23.0%)やスリランカ(25.9%)が上回ります。ただし実数では中国が117,314人で、全国の技人国の24.7%を占めます。実数の最多はベトナム(121,079人)です。比率と実数は別の指標です。
永住者であれば、どの職種でも採用できますか。
永住者は就労の職種・時間に制限がありません。ただし在留カード自体には有効期限があるため、更新時期の確認は必要です。また、雇い入れ時の外国人雇用状況の届出は永住者でも必要です。
留学の在留資格を持つ方をアルバイトで採用できますか。
資格外活動許可を受けていれば、原則として週28時間以内のアルバイトが可能です。在留カード裏面で許可の有無を確認してください。許可なく就労させた場合、企業側が不法就労助長罪に問われる可能性があります。
採用選考で国籍を条件にしてよいですか。
職業安定法および厚生労働省の指針により、国籍を理由とする差別的な取扱いは認められていません。確認すべきは在留資格と就労制限の有無であり、国籍そのものではありません。
あわせて読みたい
出典:出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(令和8年3月公表)【第1表】国籍・地域別 在留外国人数の推移/【第2表】国籍・地域別 在留資格別 在留外国人数/出入国管理及び難民認定法 第19条・第73条の2/職業安定法 第3条/厚生労働省「外国人雇用状況の届出」関連情報
数値について:構成比は在留者数930,428人を分母として当社が算出したものです。全国比は各在留資格の全国総数を分母としています。表示桁数未満は四捨五入しています。「身分系」は永住者・定住者・日本人の配偶者等・特別永住者の合計を指す当社の整理であり、法令上の分類名ではありません。「永住者の配偶者等」も就労制限のない在留資格ですが、出入国在留管理庁が公表する国籍・地域別統計では内訳を確認できないため、本記事の集計には含めていません。
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。制度は改正される場合があります。実際の採用にあたっては、出入国在留管理庁または行政書士・社会保険労務士等の専門家にご確認ください。
当社について:株式会社HRエージェンシー/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-317049。登録支援機関の登録は受けておりません。
最終更新:2026年7月
監修
HR AGENCY(外国人採用支援サービス)
外国人アルバイト紹介・外国人正社員紹介・外国人採用コンサルティングを提供。首都圏を中心に、企業向けの外国人採用支援を行っています。


