外国人採用の流れ|募集から入社まで企業がやることを完全解説

コラム|外国人採用ノウハウ

外国人採用の流れ|募集から入社まで企業がやることを完全解説

採用計画から募集、面接、在留資格の確認、内定、入社手続き、入社後の定着支援まで。初めて外国人を採用する企業がやるべきことを、工程ごとに具体例つきで解説します。

✓ 9工程で全体像を把握 ✓ 在留資格の確認手順 ✓ 雇用状況届出に対応 ✓ 初めての企業向け
この記事の概要

外国人採用の流れを一言でいうと

外国人採用の流れは、基本的には日本人採用と同じ「計画→募集→選考→内定→入社→定着」です。違うのは、選考と入社の工程に在留資格の確認外国人雇用状況の届出という、外国人特有の確認が加わる点です。この2つを押さえれば、初めての企業でも迷わず進められます。

外国人採用の流れを確認する企業の採用担当者
結論:外国人採用でつまずきやすいのは「在留資格でその仕事ができるか」と「入社時の届出」の2点です。逆にいえば、この2つを採用フローに組み込んでおけば、残りの工程は日本人採用とほぼ同じ進め方で問題ありません。

外国人採用の全体像(9つの工程)

まず全体像をつかみましょう。外国人採用は次の流れで進みます。各工程でやることを一覧にすると、次のとおりです。

工程主にやること外国人特有のポイント
①採用計画任せる業務・必要人数・条件を決める在留資格でその業務が可能かを先に確認
②募集求人を出す・紹介を受ける必要な日本語力と在留資格を明記
③面接人物・スキル・意欲を見る就労可否・勤務可能時間・日本語力を確認
④在留資格の確認在留カードで就労可否を確認資格の種類と就労制限を必ずチェック
⑤内定労働条件を提示し合意する条件が在留資格・許可範囲と矛盾しないか
⑥入社手続き契約・社会保険・届出外国人雇用状況の届出が必須
⑦オンボーディング受け入れ・教育・面談言語と文化に配慮した初期フォロー
⑧定着フォロー面談・更新管理在留期限の更新時期を管理
⑨振り返り採用の改善失敗パターンを次に活かす

ここからは、企業担当者が実際に動く工程を順番に、具体例を交えて解説します。

①採用計画:任せる業務と条件を先に決める

最初にやるべきは「誰に何を任せるか」を具体的に書き出すことです。ここが曖昧なまま募集すると、面接でも入社後もミスマッチが起きます。

具体例

たとえば飲食店で「ホールスタッフを採用したい」だけでは不十分です。「ピーク時間帯のオーダー受け・配膳・レジを任せたい。英語と中国語での簡単な接客ができると望ましい」まで落とし込むと、必要な日本語力と人物像が明確になります。

この段階で重要なのが、任せたい業務が在留資格の範囲内で可能かを先に確認しておくことです。たとえば留学生は「資格外活動許可」の範囲(原則週28時間以内のアルバイト)で働けますが、正社員としてフルタイムで専門外の単純作業を任せることはできません。詳しくは後述の「④在留資格の確認」で解説します。

任せる業務・必要人数・勤務条件・必要な日本語力を、募集を出す前に紙1枚にまとめておきましょう。現場責任者と教育担当者にも共有しておくと、入社後の受け入れがスムーズになります。

②募集方法:自社に合うルートを選ぶ

外国人材を募集する主な方法は、求人媒体への掲載、人材紹介サービスの利用、自社採用(リファラル・SNS等)、教育機関や日本語学校との連携などがあります。それぞれコストとスピード、向き不向きが異なります。

具体例

「すぐに動ける人を少人数だけ」なら人材紹介、「継続的に複数人を採りたい」なら媒体や学校連携、というように、採用したい人数とスピードで選ぶのが基本です。費用感の比較は外国人採用の費用相場|求人媒体・人材紹介・自社採用の違いを比較で詳しく整理しています。

募集時には、必要な日本語力(例:日常会話レベル/業務指示が理解できるレベル)と、想定する在留資格・就労条件を明記しておくと、応募段階でのミスマッチを減らせます。

どのルートが自社に合うか迷ったら

任せたい業務と人数をお聞きすれば、自社に合った採用方法をご提案します。初めての外国人採用でも、流れに沿ってサポートします。

無料で相談する

③面接:就労可否・勤務時間・日本語力を確認する

面接では、人物や意欲に加えて、外国人採用ならではの3点を必ず確認します。

確認項目確認の例
就労可否在留資格と、任せたい業務がその資格で可能かを確認する。
勤務可能時間学校・掛け持ち・試験期間など、実際に働ける時間を確認する。
日本語力業務指示の理解、簡単な接客や報連相ができるかを確認する。

具体例

留学生をアルバイトで採用する場合、「学業との両立で週に何時間働けるか」「試験期間はどうするか」を面接で具体的に聞いておくと、シフトのミスマッチを防げます。留学生の勤務時間ルールは留学生アルバイト採用の注意点|週28時間・資格外活動許可・シフト管理を解説で詳しく解説しています。

注意:宗教・政治・出身による差別につながる質問は避けましょう。確認すべきは「その業務ができるか」であり、本人の信条や属性ではありません。

④在留資格の確認:在留カードで就労可否をチェック

外国人採用で最も重要な工程です。採用しようとしている人が「その業務に就けるか」は、在留資格によって決まります。面接時・内定前に、必ず在留カードの原本を確認します。

在留カードで見るべきポイント

  • 在留資格の種類:就労に制限のない資格か、就労できる範囲が決まっている資格か、原則就労不可の資格か。
  • 在留期限:期限が切れていないか。更新時期を管理表に記録する。
  • 就労制限の有無:カード表面の「就労制限の有無」欄を確認する。
  • 資格外活動許可:留学などの場合、カード裏面に資格外活動許可の記載があるかを確認する(アルバイトの可否に関わる)。

確認手順を項目ごとに整理したものは在留カード確認チェックリスト|外国人採用で企業が見るべき項目と注意点にまとめています。チェックリスト形式なので、面接時にそのまま使えます。

正社員として専門的な業務を任せる場合は、いわゆる「技人国(技術・人文知識・国際業務)」などの就労資格が関わります。任せる業務がその資格の範囲に含まれるかどうかが採否の分かれ目になるため、業務内容と資格の対応を早めに確認しておきましょう。

⑤内定:労働条件を書面で提示する

内定時には、労働条件通知書または雇用契約書を交付します。口頭だけの合意はトラブルのもとです。給与、勤務時間、業務内容、契約期間などを書面で明確にし、本人が理解できる形で提示します。

具体例

日本語に不慣れな場合は、重要な条件(給与・残業・契約期間・試用期間など)をやさしい日本語や母語で補足説明すると、入社後の「聞いていない」を防げます。提示した労働条件が、面接時の説明や在留資格の範囲と矛盾していないかも、ここで最終確認しておきましょう。

⑥入社手続き:外国人雇用状況の届出を忘れない

入社手続きは日本人とほぼ同じですが、外国人特有の手続きとして外国人雇用状況の届出があります。外国人を雇い入れたとき・離職したときに、事業主が届け出る必要があります。

  • 雇用保険の被保険者となる場合:雇用保険の資格取得届・喪失届により届け出る。
  • 雇用保険の被保険者とならない場合:外国人雇用状況届出書を提出する。

届出の期限の考え方はケースによって異なるため、アルバイト採用でも正社員採用でも、入社時点で社内フローに組み込んでおくことが重要です。あわせて、在留期限の更新確認日を管理表に登録しておきましょう。

注意:届出は法令上の義務です。手続きの要否や期限は最新の公的情報(厚生労働省・出入国在留管理庁)で確認してください。

⑦オンボーディング:入社初期のフォローが定着を左右する

採用はゴールではなくスタートです。特に外国人材は、言語や文化の違いから入社初期に不安を抱えやすく、ここでのフォローが定着率を大きく左右します。

入社初期にやること

  • 初日に担当者・休憩・勤怠・安全ルール・初日の業務範囲を伝える。
  • 困ったときの相談先と、相談しやすい雰囲気をつくる。
  • 1週間後・1か月後に面談を設定し、業務理解や人間関係を確認する。

具体的な初月の進め方は外国人社員の定着率を上げるオンボーディング|入社初月にやるべきことで解説しています。

⑧よくある失敗:先に知っておけば防げる

外国人採用でつまずくポイントは、ある程度パターンが決まっています。代表的なものを挙げます。

よくある失敗防ぎ方
在留資格でできない業務を任せようとした採用計画の段階で業務と資格の対応を確認する。
在留カードの確認を口頭で済ませた必ず原本を確認し、チェックリストで記録する。
雇用状況の届出を失念した入社手続きフローに届出を組み込む。
入社後のフォローがなく早期離職初日・1週間・1か月の面談を仕組み化する。

失敗例とその対策をさらに詳しく知りたい場合は外国人採用でよくある失敗7選|採用前に防げるミスマッチとはを、採用全体の確認漏れを防ぐには外国人採用チェックリスト|募集前・面接時・入社時・入社後に確認することをあわせてご覧ください。

⑨まとめ:流れさえ押さえれば難しくない

外国人採用の流れは、基本は日本人採用と同じです。違いは「在留資格で業務ができるかの確認」と「入社時の外国人雇用状況の届出」という2つの工程が加わる点だけです。

この記事の各工程を順番に進めれば、初めての企業でも迷わず採用を完了できます。任せたい業務と必要な日本語力を最初に決め、在留カードを必ず確認し、入社時の届出を忘れない。この3つを押さえることが成功の鍵です。

よくある質問

このテーマについてよくある質問

外国人採用は日本人採用と何が違いますか?
基本の流れは同じです。違うのは、選考時に在留資格で業務ができるかを確認する点と、入社・離職時に外国人雇用状況の届出が必要になる点です。
在留カードは面接でどこを見ればよいですか?
在留資格の種類、在留期限、就労制限の有無を確認します。留学などの場合はカード裏面の資格外活動許可の記載も確認してください。
採用したい業務が在留資格でできるか不安です。
任せたい業務内容を教えていただければ、その業務がどの在留資格で対応できそうかをご一緒に確認します。採用計画の段階でのご相談がおすすめです。

外国人採用を、最初の一歩から伴走します

「何から始めればいいか分からない」「この業務は在留資格で大丈夫?」そんな段階からのご相談で大丈夫です。任せたい業務と人数をお聞きし、自社に合った進め方をご提案します。

無料で相談してみる
参考・出典:厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」/出入国在留管理庁「在留カードについて」。制度の詳細・最新の手続き要件は、各公的機関の公表情報をご確認ください。

※本記事は一般的な外国人採用の流れを企業担当者向けに整理したものです。個別のケースにおける在留資格の可否や手続きの詳細は、最新の公的情報および専門家にご確認ください。

30秒でわかる貴社に合う外国人採用がわかる無料診断かんたんな質問に答えるだけ。登録不要・30秒で完了します。
無料診断する →

監修

HR AGENCY(外国人採用支援サービス)

外国人アルバイト紹介・外国人正社員紹介・外国人採用コンサルティングを提供。首都圏を中心に、企業向けの外国人採用支援を行っています。

運営会社について詳しく見る

30秒診断