留学生をアルバイトや新卒採用の対象として考える場合、まず知っておきたいのが「どの国・地域の留学生が多いか」です。令和7年末時点で、在留資格「留学」を持つ外国人は全国で464,784人。本記事では、出入国在留管理庁の統計をもとに、留学の在留資格を持つ人が多い国・地域を実数で整理します。専門職(技人国)の分布とも、在留外国人数全体の分布とも異なる点に、この記事の意味があります。
外国人採用では、国籍ではなく在留資格から考えることが重要です。本記事は「留学生」という1つの切り口を解説しています。まず全体像を知りたい方は、外国人採用は国籍ではなく在留資格で考えるをご覧ください。
この記事の要点
- 在留資格「留学」の在留者数は、令和7年末で全国464,784人
- 実数の最多は中国(148,151人)、次いでネパール(116,151人)。この2か国で全国の56.9%
- 南西アジア(ネパール・ミャンマー・スリランカ・バングラデシュ)が上位に多く入る
- 留学生は原則就労できないが、資格外活動許可を受ければ週28時間以内のアルバイトが可能
- 留学生の多さは、採用のしやすさを意味しない。在留カード裏面の資格外活動許可の確認が前提となる
目次
在留資格「留学」とは
「留学」は、日本の大学・大学院・短期大学・高等専門学校・専修学校・日本語教育機関などで教育を受ける外国人のための在留資格です。令和7年末時点で、全国に464,784人が在留しています。
留学の在留資格そのものには、就労は認められていません。ただし、資格外活動許可を受けている場合に限り、週28時間以内のアルバイトが可能です。学則で定める長期休業期間中は、1日8時間以内まで認められます。
この記事は「実数」で見ています
本記事のランキングは、各国・地域の留学の在留者数(実数)で並べています。総在留者数に占める比率とは異なります。また、在留者数は採用可能人数ではありません。
留学の国籍・地域別ランキング(令和7年末)
出入国在留管理庁の統計(第2表)から、留学の在留者数が多い上位15か国・地域は次のとおりです。
※横にスクロールできます
| 順位 | 国・地域 | 留学 | 総在留者数 | 留学の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 中国 | 148,151 | 930,428 | 15.9% |
| 2 | ネパール | 116,151 | 300,992 | 38.6% |
| 3 | ベトナム | 47,145 | 681,100 | 6.9% |
| 4 | ミャンマー | 35,732 | 182,567 | 19.6% |
| 5 | スリランカ | 20,172 | 79,128 | 25.5% |
| 6 | バングラデシュ | 14,983 | 44,938 | 33.3% |
| 7 | 韓国 | 14,523 | 407,341 | 3.6% |
| 8 | 台湾 | 8,945 | 73,256 | 12.2% |
| 9 | インドネシア | 7,927 | 266,069 | 3.0% |
| 10 | 米国 | 5,231 | 69,787 | 7.5% |
| 11 | モンゴル | 4,590 | 21,359 | 21.5% |
| 12 | タイ | 3,867 | 67,097 | 5.8% |
| 13 | フィリピン | 2,769 | 356,579 | 0.8% |
| 14 | ウズベキスタン | 2,677 | 7,362 | 36.4% |
| 15 | マレーシア | 2,664 | 12,266 | 21.7% |
上位15か国・地域で、全国の留学(464,784人)の93.7%を占めます。特に中国とネパールの2か国で、全国の留学の56.9%にのぼります。
南西アジアの国・地域が上位に多く入る
ネパール(第2位)、ミャンマー(第4位)、スリランカ(第5位)、バングラデシュ(第6位)と、南西アジアの国々が上位に入っています。これらの国・地域では、総在留者数に占める留学の割合も高くなっています(ネパール38.6%、バングラデシュ33.3%、スリランカ25.5%)。
このランキングの見方
留学生の多さは、採用のしやすさを意味しません
本記事は、留学の在留資格を持つ人がどの国・地域に多いかを、出入国在留管理庁の統計から整理したものです。在留者数は採用可能人数ではありません。また、個々人の能力・適性・日本語力を示すものではなく、国籍によって採否を判断すべきという趣旨でもありません。
留学生をアルバイトで採用する場合、在留カードの在留資格が「留学」であることに加えて、裏面の資格外活動許可の有無を必ず確認する必要があります。許可がないまま就労させた場合、企業側が不法就労助長罪に問われるおそれがあります。
留学生をアルバイトで採用するには
留学の在留資格は、原則として就労できません。アルバイトで採用するには、次の条件を満たす必要があります。
- 資格外活動許可を受けている — 在留カード裏面の「資格外活動許可欄」に記載があります
- 週28時間以内である — 複数の勤務先で働く場合は合算されます。長期休業期間中は1日8時間以内まで可能です
- 風俗営業等の業務でない — 資格外活動許可を受けていても、風俗営業等に関わる業務には従事できません
「週28時間」は連続する7日間で数える
暦の上での週ではなく、どの曜日を起点としても連続する7日間で28時間以内である必要があります。休学中は、資格外活動が認められません。また、卒業後から就職までの間など、留学の在留目的を終えた期間の扱いには注意が必要です。
ランキングだけでは採用可否は判断できません。実際の採用では、在留資格・資格外活動許可の確認が必要です。
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2つの統計(入管とJASSO)の違い
留学生の人数を示す統計には、大きく2種類があります。本記事で用いている出入国在留管理庁の統計と、日本学生支援機構(JASSO)の調査です。
| 比較 | 出入国在留管理庁 | JASSO |
|---|---|---|
| 数えているもの | 在留資格「留学」の在留者数 | 学校に在籍する留学生数 |
| 基準日 | 各年末(12月末) | 各年5月1日 |
| 令和7年の全国数 | 464,784人(令和7年末) | 408,069人(令和7年5月) |
2つの統計は、数える対象も基準日も異なります。JASSOの調査(令和7年5月)でも、中国・ネパールが上位を占める傾向が確認されています。傾向は入管の統計と共通しますが、数字は完全には一致しません。採用実務では、実際の在留カードで在留資格と在留期限を確認することが基本となります。
採用時に確認すべきこと
留学生をアルバイトで採用する場合、国籍にかかわらず確認事項は共通です。
- 在留カードの原本を確認する — 表面の「在留資格」欄が「留学」であることを確認します
- 資格外活動許可の有無を確認する — カード裏面の許可欄を確認します。ここが最も重要です
- 在留期限を確認する — 期限が近い場合は、更新手続きの見込みも含めて確認します
- 他社での勤務時間を確認する — 複数の勤務先の合計で、週28時間以内である必要があります
- 外国人雇用状況の届出を行う — 雇い入れ時・離職時に、ハローワークへの届出義務があります
在留資格を確認したうえで、自社で採用可能か判断が難しい場合は、専門家へ相談する方法もあります。
よくある質問
留学生を採用する際、何を確認すればよいですか。
まず確認するのは在留カードの在留資格・資格外活動許可・在留期限です。留学の在留資格そのものでは就労できず、資格外活動許可を受けている場合に限り週28時間以内のアルバイトが可能です。在留カード裏面で許可の有無を確認してください。なお、在留者数と採用可能人数は一致しません。
なぜネパールの留学生が多いのですか。
令和7年末時点で、ネパールの留学は116,151人で第2位です。ネパールの在留外国人数(300,992人)のうち、留学が38.6%を占めています。出入国在留管理庁の統計は人数を集計したものであり、その要因までは公表していません。本記事では要因の分析は扱っていません。
入管の数字とJASSOの数字が違うのはなぜですか。
数える対象と基準日が異なるためです。入管は在留資格「留学」の在留者数(各年末)、JASSOは学校に在籍する留学生数(各年5月1日)を集計しています。どちらも留学生の傾向を示しますが、数字は完全には一致しません。
資格外活動許可を確認せずに採用した場合、企業に責任はありますか。
不法就労であることを知らなかった場合でも、在留カード裏面を確認しなかったなどの過失があれば、不法就労助長罪の責任を問われるおそれがあります(入管法第73条の2第2項)。採用時の確認と、勤務時間の管理が必要です。
留学生が多い国は、採用しやすい国という意味ですか。
いいえ。本記事のランキングは、在留資格「留学」の在留者数を整理したものです。採用の可否は、在留資格・資格外活動許可・日本語力・職務適性などを個別に確認する必要があります。留学生の多さが採用のしやすさを示すものではありません。
採用選考で国籍を条件にしてよいですか。
職業安定法および厚生労働省の指針により、国籍を理由とする差別的な取扱いは認められていません。確認すべきは在留資格と就労制限の有無であり、国籍そのものではありません。
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出典:出入国在留管理庁「在留外国人統計(令和7年12月末)第2表(国籍・地域別 在留資格別 在留外国人数)」(政府統計の総合窓口 e-Stat)をもとに当社集計/出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(令和8年3月公表)/文部科学省・日本学生支援機構「2025(令和7)年度外国人留学生在籍状況調査」(令和8年5月公表)/出入国在留管理庁「資格外活動許可について」/出入国管理及び難民認定法 第19条・第73条の2/職業安定法 第3条
数値について:留学の実数および総在留者数は、政府統計の総合窓口(e-Stat)で公表されている令和7年末の在留外国人統計をもとにしています。JASSOの数値は基準日(5月1日)が異なります。表示桁数未満は四捨五入しています。
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。制度は改正される場合があります。実際の採用にあたっては、出入国在留管理庁または行政書士・社会保険労務士等の専門家にご確認ください。
当社について:株式会社HRエージェンシー/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-317049。登録支援機関の登録は受けておりません。
最終更新:2026年7月
監修
HR AGENCY(外国人採用支援サービス)
外国人アルバイト紹介・外国人正社員紹介・外国人採用コンサルティングを提供。首都圏を中心に、企業向けの外国人採用支援を行っています。


