外国人採用の雇用契約書|記載項目・注意点・チェックリストを解説

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外国人採用の雇用契約書|記載項目・注意点・チェックリストを解説

外国人の雇用契約書(労働条件通知書兼)に何を書くか。必ず記載する項目を1つずつ解説し、停止条件・同等給与・母国語併記といった外国人特有の注意点、公的な様式の入手先まで、この1ページにまとめました。

✓ 2024年法改正対応 ✓ 外国人特有の注意点 ✓ 記載チェックリストPDF

「外国人の雇用契約書に何を書けばいいのか」「日本人の契約書と何が違うのか」「様式はどこにあるのか」——外国人採用で必ず必要になるのが雇用契約書ですが、記載内容を誤ると在留資格の審査やトラブルに直結します。

雇用契約書に書くべき基本項目は、日本人・外国人で大きく変わりません。ただし外国人の場合は、停止条件・同等給与・母国語併記など、加えて押さえるべき注意点があります。この記事では、雇用契約書(労働条件通知書兼)の記載項目を1つずつ解説し、外国人特有のポイント、公的な様式の入手先、そして記載項目チェックリスト(PDF)までをまとめました。

基本は日本人と同じ。違うのは一部だけです

外国人だからといって、契約書をゼロから作り直す必要はありません。労働基準法にもとづく記載項目は、日本人と同じです。外国人採用で加わるのは、次の3点だけと考えると整理しやすくなります。

  • 停止条件(在留資格の許可を条件とする)
  • 在留資格と業務内容の整合
  • 母国語または英語での説明

この記事の使い方

本記事は雇用契約書の記載項目と考え方を解説するものです。完成した契約書のひな形は、法改正や個別事情への対応が必要なため、厚生労働省の公的モデル様式(後述)や、社会保険労務士・弁護士などの専門家の確認とあわせてご利用ください。

雇用契約書 記載項目チェックリスト(無料PDF)

契約書に記載すべき項目と、外国人特有の確認ポイントを1枚にまとめた保存版です。

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この記事で分かること

  • 雇用契約書と労働条件通知書の違い
  • 必ず記載する項目(絶対的明示事項)の解説
  • 外国人特有の注意点(停止条件・同等給与・母国語併記)
  • 厚労省の多言語モデル様式の入手先
基礎

雇用契約書と労働条件通知書は1枚にまとめる

まず前提として、2つの書類の関係を整理します。労働条件通知書は労働条件を労働者に知らせる書類で、企業に交付義務があります(労働基準法第15条)。雇用契約書は双方の合意を証明する書類で、法的な義務はありませんが、トラブル防止のため作成するのが一般的です。

記載内容が重なるため、実務では「労働条件通知書兼雇用契約書」として1枚にまとめるのが効率的です。特に外国人採用では、この1枚が在留資格申請の必要書類にもなるため、まとめて作成するメリットが大きくなります。なお、明示義務に違反すると30万円以下の罰金の対象になります。

必須項目

必ず記載する項目(絶対的明示事項)

労働基準法で、書面で必ず明示すべき項目が定められています(昇給に関する事項を除き書面交付が必要)。1つずつ見ていきます。

1

契約期間必須

期間の定めの有無を明記。有期の場合は開始日・終了日、更新の有無・更新の基準・更新上限も記載します(2024年改正で上限とその理由の明示が必要に)。有期が通算5年を超えると無期転換の対象になります。

2

就業の場所・業務内容必須

働く場所と担当業務を明記。2024年改正で「変更の範囲」の明示が必要になりました(雇入れ直後と、将来変わりうる範囲の両方)。外国人の場合、この業務内容が在留資格と一致しているかが特に重要です。

3

労働時間・休憩・休日・休暇必須

始業・終業時刻、残業の有無、休憩時間、休日、休暇を具体的に記載。交替制の場合は就業時転換も明記します。

4

賃金必須

賃金の決定・計算・支払方法、締日・支払時期を明記。昇給に関する事項も絶対的明示事項ですが、これのみ書面交付は必須ではありません(パート・アルバイトは昇給の有無の書面明示が必要)。

5

退職に関する事項必須

退職の手続き、解雇の事由を含めて記載します。

※このほか、退職手当・賞与・安全衛生・休職など、制度を設けている場合に明示する「相対的明示事項」があります。パート・アルバイトには、昇給・退職手当・賞与の有無、相談窓口の明示も必要です(パートタイム・有期雇用労働法)。

契約書の内容が在留資格に合うか不安なときは

「この業務内容で在留資格が取れるか」「契約書の書き方が合っているか」——書類の準備からご相談いただけます。

外国人採用について相談する →
最重要

外国人特有の注意点

ここがこの記事の核心です。日本人の契約書に加えて、外国人の雇用契約書で必ず押さえるべき4つのポイントを解説します。

外国人の雇用契約書 4つのポイント

① 停止条件を必ず入れる

在留資格が不許可になった場合に備え、「本契約は就労可能な在留資格の許可を停止条件として効力を生じる」という一文を入れます。これがないと、不許可時に契約解除をめぐるトラブルになります。例:本労働契約は、乙が本契約に係る業務に必要な在留資格の許可を受けることを停止条件として、その効力を生じるものとする。

② 給与は日本人と同等以上

在留資格の審査では、同じ職種の日本人と同等以上の給与が求められます。同職種の日本人がいない場合でも、最低賃金を下回るのは不可。地域・職種の相場を踏まえた金額にします。

③ 母国語または英語を併記する

審査官が本人に労働条件を電話等で確認することがあり、本人が理解していないと不許可リスクに。母国語または英語の併記が安心です。厚労省の多言語モデル様式が使えます(下記)。

④ 業務内容を在留資格に合わせて具体的に

在留資格(技人国など)は、専攻・職務と業務内容の関連性が審査されます。契約書の業務内容が抽象的だと審査で不利。担当業務を具体的に記載し、在留資格申請の内容と齟齬が出ないようにします。

はじめに

雇用契約書のテンプレートを探している方へ

「そのまま使える雇用契約書の雛形がほしい」という方も多いと思います。ただ、契約書の内容は在留資格の種類・業務内容・就業規則との整合によって変わり、法改正への対応も必要です。汎用の雛形をそのまま使うと、かえってリスクになることがあります。

そこでこの記事では、完成した契約書の配布ではなく、記載項目・外国人特有の注意点・公的モデル様式の入手先をご紹介します。厚生労働省が多言語のモデル労働条件通知書を公開しているので、これを土台に、この記事の解説とチェックリストで内容を確認していくのが、最も安全で確実な進め方です。

公的様式

公的なモデル様式の入手先

雇用契約書・労働条件通知書は、公的なモデル様式が公開されています。最新版を必ず公式サイトでご確認ください。

厚生労働省|外国人労働者向けモデル労働条件通知書

英語・中国語・韓国語・ベトナム語・ポルトガル語など多言語版が公開されています。母国語併記の労働条件通知書を作る際に最適です。「外国人労働者向けモデル労働条件通知書」で検索してください。

厚生労働省|一般労働者用モデル労働条件通知書

日本語の標準様式です。2024年改正(変更の範囲・更新上限・無期転換)に対応した最新版が公開されています。

出入国在留管理庁|特定技能の雇用契約書・雇用条件書

特定技能の在留資格で採用する場合の、指定様式の雇用契約書・雇用条件書が公開されています。

選択肢のひとつとして

契約書の準備から、HR AGENCYがサポート

雇用契約書の内容は在留資格の審査に直結します。在留資格・書類・面接設計まで相談できる会社を活用する企業も増えています。

HR AGENCYの外国人採用サポート

HR AGENCYでは、外国人材の紹介にとどまらず、在留資格の確認・必要書類の準備・採用後のフォローまで、外国人採用を一気通貫でサポートします。「この業務内容で在留資格が取れるか」「契約書の書き方が合っているか」といった実務的な疑問にもお答えします。在留資格の申請そのものは申請取次行政書士が代行できるため、必要に応じて専門家と連携して進められます。

採用したい人材に応じて、アルバイトなら留学生紹介のWajob、正社員なら専門職紹介のWajob Proをご利用いただけます。まずは自社の状況を整理するところからご相談ください。

よくある質問

外国人の雇用契約書についてよくあるご質問

雇用契約書と労働条件通知書、両方必要ですか?
記載内容が重なるため、「労働条件通知書兼雇用契約書」として1枚にまとめるのが実務的です。労働条件通知書は交付が義務、雇用契約書は合意証明が目的で、1枚にまとめても両方の役割を果たせます。外国人採用では、この1枚が在留資格申請の必要書類にもなります。
停止条件とは何ですか?なぜ必要ですか?
「在留資格の許可を条件に契約の効力が生じる」という条件です。在留資格の申請が不許可になると、そもそも就労できません。停止条件がないと、契約が成立しているのに就労できないという矛盾が生じ、契約解除をめぐるトラブルになります。これを避けるため、外国人の雇用契約書には停止条件を入れるのが定石です。
給与は日本人と同じにしないといけませんか?
在留資格の審査では、同じ職種の日本人と同等以上の給与であることが求められます。外国人だからと低く設定すると、在留資格が不許可になる可能性があります。同職種の日本人がいない場合でも、地域の最低賃金や相場を下回らないようにします。これは法令上の要件であると同時に、公正な待遇の観点からも重要です。
契約書は外国人の母国語で作る必要がありますか?
法的義務ではありませんが、強く推奨されます。本人が労働条件を理解していないと、在留資格の審査で不許可になるリスクがあり、入社後のトラブルにもつながります。厚生労働省が多言語のモデル労働条件通知書(英語・中国語・ベトナム語など)を公開しているので、これを使って母国語または英語を併記すると安心です。
契約書のひな形をそのまま使ってもいいですか?
公的なモデル様式(厚労省・入管)を土台にするのが安全です。ただし、法改正への対応や個別の事情(在留資格の種類・業務内容・就業規則との整合)があるため、そのまま使うのではなく、内容を自社の状況に合わせて確認する必要があります。特に重要な契約では、社会保険労務士や弁護士、行政書士などの専門家に確認してもらうことをおすすめします。

外国人採用 実務ガイド(関連記事一覧)

雇用契約書の準備とあわせて、必要書類の全体像や採用の流れもご確認ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。労働関連法令や申請様式は改正される場合があります。最新の様式・運用は、厚生労働省・出入国在留管理庁などの公的機関でご確認いただき、重要な契約は社会保険労務士・弁護士・行政書士などの専門家にご相談ください。

外国人の雇用契約書の準備を、
一緒に整理します

「契約書に何を書けばいいか分からない」「在留資格が取れる内容か不安」——書類の準備から在留資格の確認まで、専門家と連携してサポートします。技人国などで正社員を採用する場合は、専門職紹介のWajob Proがサポートします。

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監修

HR AGENCY(外国人採用支援サービス)

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