技人国(技術・人文知識・国際業務)とは?外国人正社員の採用完全ガイド
技人国は、専門職の外国人を正社員採用するための代表的な在留資格です。対象職種・要件・単純労働との線引き・不許可を避けるポイントまで、初めての企業にも分かるように解説します。
「専門職の外国人を正社員で採用したいが、技人国という在留資格がよく分からない」「どんな職種なら採用でき、どんな業務だと不許可になるのか判断できない」——外国人の正社員採用を検討する企業が、必ず向き合うのが技人国という在留資格です。
技人国(技術・人文知識・国際業務)は、いわゆるホワイトカラー職種で外国人を採用するための、最も一般的な就労ビザです。ただし「該当する職種であれば必ず許可される」わけではなく、学歴と業務内容の関連性など、いくつかの要件があります。この記事では、技人国の基本から、単純労働との線引き、よくある不許可事例、採用の流れまでを整理します。
この記事で分かること
- 技人国とは何か・3つの分野と対象職種
- 技人国で「できる仕事」と「できない仕事」の線引き
- 取得に必要な4つの要件(学歴・関連性・給与・企業)
- よくある不許可事例と、採用の流れ
技人国は「専門職オフィスワーク」の在留資格
技人国(技術・人文知識・国際業務)は、専門的な知識・技術を活かして働く外国人のための在留資格です。ざっくり言えば「オフィスワーク・専門職のための就労ビザ」で、次の3つの分野に分かれます。
技術
理系の専門知識を活かす職種。ITエンジニア、プログラマー、機械・電気・建築の設計など。
人文知識
文系の専門知識を活かす職種。営業、企画、経理、総務、マーケティング、貿易事務など。
国際業務
外国人ならではの感性・語学を活かす職種。通訳・翻訳、海外取引、多言語対応、デザインなど。
Wajob Proが扱う「専門職の外国人正社員」は、主にこの技人国での採用です。新卒の留学生を正社員として採用する場合も、多くはこの在留資格になります。
技人国で「できる仕事」と「できない仕事」
技人国で最も誤解されやすいのが、業務内容の線引きです。技人国は専門性のある業務が前提のため、単純労働(現場作業・一般的な接客など)は対象外です。ここを取り違えると不許可になります。
できる仕事(専門業務)
- ITエンジニア・システム開発
- 機械・電気・建築などの設計
- 営業・企画・マーケティング
- 経理・総務・人事などの専門事務
- 通訳・翻訳・海外取引業務
- 多言語での対人・コーディネート業務
できない仕事(単純労働)
- 工場のライン作業・製造の現場作業
- 飲食店の一般的な接客・調理
- 店舗での販売・レジ・品出し
- 清掃・警備などの現場作業
- 訓練で習得できる定型的な作業
- 専門性の説明ができない補助業務
「現場作業が中心」に見えると不許可に
たとえ肩書きが「営業」「企画」でも、実態が店舗応援・繁忙期の現場対応など単純労働中心だと判断されると不許可になります。専門業務としての比率と役割を、書類で具体的に説明できることが重要です。
技人国の取得に必要な4つの要件
技人国が許可されるには、次の4つの要件を満たす必要があります。とくに①学歴と業務の関連性が、審査で最も重視されます。
| ① 学歴・実務経験 | 大学卒(学士)または、専攻が業務と関連する専門学校卒。学歴がない場合は実務経験(技術・人文知識=10年、国際業務=3年)で満たすことも可能。 |
| ② 学歴と業務の関連性 | 最重要。大学・専門学校で学んだ専攻と、実際の業務内容に関連性があること(例:情報系学科卒→ITエンジニア、経済学部卒→営業)。関連性が薄いと不許可リスクが高い。 |
| ③ 給与水準 | 同じ職種・経験年数の日本人と同等額以上の給与であること。日本人より明らかに低い給与は不許可の理由になる。 |
| ④ 企業の適正性 | 企業の経営が安定しており、労務管理(社会保険加入・労働時間管理・残業代など)が適正であること。新設・小規模企業は事業計画等の追加資料が重要。 |
※制度は改定されることがあります(直近では令和8年4月にガイドラインが改定され、学歴要件の範囲が一部広がりました)。最新の要件は出入国在留管理庁の公式情報をご確認ください。
よくある不許可事例と対策
技人国は、審査が年々厳しくなっています。実際に公表されている不許可事例から、企業が注意すべきパターンを整理します。
| 専攻と業務が無関係 | 文学部卒をCAD設計者として採用など、学歴と業務の関連性が説明できないケース。→ 専攻と職務の関連性を客観的に説明できる人材・配置にする。 |
| 業務が単純労働中心 | 「通訳」で申請したが実態は店舗接客が中心など。→ 専門業務の比率と具体的な役割を明確にする。 |
| 給与が日本人より低い | 外国人の給与が同職種の日本人より低いケース。→ 日本人と同等以上の給与を設定する。 |
| 職務内容が抽象的 | 「営業」「事務」だけで、何を判断・作成・分析するのか書類から読み取れない。→ 具体的な業務内容を言語化する。 |
不許可になると採用計画が大きく狂い、再申請では審査がさらに慎重になります。入管の審査視点を踏まえた書類づくりが結果を左右するため、初めての場合は専門家や外国人採用に詳しい会社のサポートを受けるのが確実です。
技人国で正社員を採用する流れ
採用の流れは、日本人採用とほぼ同じですが、在留資格の手続きが加わります。すでに日本にいる留学生を採用するか、海外から呼ぶかで手続きが変わります。
募集・選考
職務内容を明確にして募集。選考では、本人の学歴・専攻と業務の関連性を確認します。
内定・雇用条件の決定
日本人と同等以上の給与など、要件を満たす雇用条件を決定します。
在留資格の手続き
留学生の採用は「在留資格変更許可」、海外から呼ぶ場合は「在留資格認定証明書(COE)」の申請。書類作成が審査を左右します。
入社・就労開始
在留資格が許可されたら入社。雇用・離職時は外国人雇用状況届出も必要です。
技人国での正社員採用は、HR AGENCYにご相談を
技人国は、要件の理解と書類づくりが結果を左右する在留資格です。自社だけで進めるのが不安な場合は、専門職の外国人採用に対応する会社に相談するのが確実です。
Wajob Pro(専門職・正社員の紹介)
HR AGENCYのWajob Proは、技人国など専門職の在留資格で、新卒・中途の外国人正社員を紹介するサービスです。年間約1万人規模の学生ネットワークを通じて、専攻と職務が合う人材にリーチできます。
「この職種で技人国が取れるか」「どんな人材なら関連性を満たせるか」といった採用前の整理から、在留資格の確認までサポートします。IT・エンジニア、営業・企画、通訳・多言語対応など、専門職の外国人採用をお考えの企業は、まずは自社の状況を整理するところからご相談いただけます。
技人国についてよくあるご質問
技人国での外国人正社員採用を、
一緒に整理します
「この職種で技人国が取れるか」「どんな人材が合うか」から、在留資格の確認までサポートします。専門職・多言語人材の正社員採用をお考えなら、まずは現状をお聞かせください。
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