インドネシア人採用ガイド|在留資格構成から見る採用実務と確認ポイント

インドネシアは、令和7年末時点で在留者数が26万6,069人。国籍・地域別で第6位です。在留資格は技能実習47.0%・特定技能32.7%で、この2資格だけで79.7%を占めます。前年末からの増加率33.2%は、上位10か国・地域のなかで最も大きい伸びとなりました。本記事では出入国在留管理庁の統計をもとに、インドネシア出身者の在留資格構成と、採用時に企業が確認すべきポイントを整理します。

この記事の要点

  • 令和7年末の在留者数は266,069人(前年末比+66,245人・+33.2%)。国籍・地域別で第6位
  • 在留資格は技能実習47.0%・特定技能32.7%。この2資格で79.7%を占める
  • 技人国は3.9%、就労制限のない身分系は5.6%
  • 技能実習・特定技能は、就ける業務が分野・実習計画の範囲内に限定される
  • 技能実習制度は令和9年4月1日に育成就労制度へ移行する(改正法は公布済み・未施行)

インドネシアの在留状況(令和7年末)

出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」によると、在留外国人数は412万5,395人で、統計上はじめて400万人を超えました。このうちインドネシアは266,069人で、国籍・地域別の第6位です。

前年末(令和6年末・199,824人)と比べると+66,245人(+33.2%)。増加率は上位10か国・地域のなかで最も大きい伸びとなりました。在留外国人全体に占める割合は6.4%です。

「在留者数」は採用可能人数ではありません

ここで示す266,069人は、日本に在留しているインドネシア出身者の総数です。年齢・居住地・就業状況・転職意向は含まれていません。また、在留資格によっては就ける業務が限定されます。採用計画を立てる際の参考値としてご覧ください。

在留資格の構成

出入国在留管理庁の統計表(第2表)から、令和7年末時点の内訳は次のとおりです。

インドネシア出身者の在留資格別内訳(令和7年末)
在留資格 人数 構成比 就労の制限
技能実習 124,967 47.0% 実習計画の範囲内
特定技能 87,005 32.7% 分野内の業務のみ
技術・人文知識・国際業務 10,424 3.9% 専門業務のみ
留学 8,358 3.1% 原則不可(資格外活動許可で週28時間以内)
永住者 7,134 2.7% 制限なし
特定活動 6,612 2.5% 個別の指定による
家族滞在 5,931 2.2% 原則不可(資格外活動許可で週28時間以内)
定住者 4,478 1.7% 制限なし
日本人の配偶者等 3,245 1.2% 制限なし
特別永住者 1 0.0% 制限なし
その他 7,914 3.0% 在留資格による
合計 266,069 100.0%

まとめると、次の3つのグループに整理できます。

  • 技能実習・特定技能:211,972人・79.7% — 就ける業務が分野・実習計画の範囲内に限定されます
  • 技術・人文知識・国際業務(技人国):10,424人・3.9% — 専門知識や語学力を活かす業務に限定されます
  • 身分系(永住者・定住者・日本人の配偶者等・特別永住者):14,858人・5.6% — 就労に職種や時間の制限がありません(※「身分系」の定義は記事末尾をご覧ください)

構成から読み取れる採用実務上のポイント

技能実習・特定技能が約8割

技能実習124,967人(47.0%)と特定技能87,005人(32.7%)を合わせると211,972人(79.7%)。上位10か国・地域のなかで、この2資格の比率が最も高い構成です。参考までに、ベトナムは52.0%、ミャンマーは43.9%、フィリピンは21.9%です。

全国の技能実習(456,618人)の27.4%、特定技能(390,296人)の22.3%がインドネシア出身者です。

これらの在留資格は、就ける業務が分野・実習計画の範囲内に限定されます。技能実習の受け入れには監理団体、特定技能の支援には登録支援機関が関わるのが一般的です。

技人国は3.9%

技人国は10,424人(3.9%)。比率・実数とも、上位10か国・地域のなかでは低い水準です。参考までに、ベトナムは121,079人、中国は117,314人です。

技人国は専門知識や語学力を活かす業務に限定されます。単純作業や現場作業には従事できません。

身分系は5.6%

永住者・定住者・日本人の配偶者等・特別永住者を合わせても14,858人(5.6%)です。参考までに、ブラジルは95.6%、韓国は83.0%、フィリピンは65.6%です。

身分系には就労の職種・時間の制限がありません。就労資格に制限がある業務では、身分系の在留資格を持つ方が対象となります。

在留資格の構成は、能力や適性を示すものではありません

本記事で示しているのは、日本に在留しているインドネシア出身者がどの在留資格を持っているかという統計上の分布です。個々人の日本語力・職務経験・適性を示すものではなく、また国籍によって採否を判断すべきという趣旨でもありません。採用の可否は、あくまで在留カードに記載された在留資格と、担当いただく業務の内容によって判断してください。

技能実習制度は育成就労制度へ移行する

インドネシア出身者の47.0%が技能実習です。この制度は、令和9年4月1日に育成就労制度へ移行します

改正法は公布済み・未施行

令和6年6月21日、「出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律」(令和6年法律第60号)が公布されました。施行期日を定める政令により、育成就労制度は令和9年4月1日から運用開始となります。

出入国在留管理庁は、技能移転による国際貢献を目的とする技能実習制度を発展的に解消し、人手不足分野における人材の育成・確保を目的とする育成就労制度を創設すると説明しています。

経過措置がある

施行日(令和9年4月1日)時点で技能実習を行っている1号技能実習生は、施行後も2号技能実習に移行することが可能です。この場合、技能実習制度のルールが適用され、技能実習から育成就労へ移行することはできません。

現時点では技能実習制度が有効

令和8年7月時点で、育成就労制度はまだ施行されていません。現在受け入れている技能実習生には、引き続き技能実習制度のルールが適用されます。制度の詳細は主務省令・分野別運用方針等で定められるため、最新の情報は出入国在留管理庁および外国人技能実習機構の公表資料をご確認ください。

採用時に確認すべきこと

国籍にかかわらず、外国人を採用する際の確認事項は共通です。

  • 在留カードの原本を確認する — コピーやスマートフォンの画像ではなく、原本で確認します
  • 在留資格と就労制限の有無を確認する — カード表面の「在留資格」欄と「就労制限の有無」欄を見ます
  • 在留期限を確認する — 期限が近い場合は、更新手続きの見込みも含めて確認します
  • 資格外活動許可の有無を確認する — 留学・家族滞在の方をアルバイトで採用する場合、カード裏面の許可欄を確認します
  • 業務内容が在留資格の範囲内か確認する — 技能実習は実習計画の範囲内、特定技能は分野内の業務に限定されます
  • 外国人雇用状況の届出を行う — 雇い入れ時・離職時に、ハローワークへの届出義務があります

在留カードの真偽確認

出入国在留管理庁は「在留カード等読取アプリケーション」を無償で提供しています。ICチップの情報を読み取り、券面情報と照合できます。あわせて「失効情報照会」で、カードが有効かどうかも確認できます。

在留資格を確認したうえで、自社で採用可能か判断が難しい場合は、専門家へ相談する方法もあります。

外国人採用について、ご相談ください

在留資格の確認から、採用方法の整理までサポートしています。
どの在留資格の方を採用できるか分からない段階からご相談いただけます。

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入社後に整えたいこと

在留期限の管理

技能実習・特定技能・技人国・留学・家族滞在は、いずれも在留期限があり更新が必要です。更新時期を一覧で管理し、期限の2〜3か月前に本人へ確認する運用が現実的です。

業務内容と在留資格の整合を保つ

技能実習は実習計画の範囲内、特定技能は分野内の業務に限定されます。配置転換や職務変更の際は、業務内容が在留資格の範囲内にあるかを確認してください。範囲を超えて就労させた場合、不法就労助長罪に問われるおそれがあります。

制度改正の情報を追う

技能実習生を受け入れている場合、令和9年4月1日の育成就労制度施行に向けた準備が必要になります。監理団体との連携状況、賃金水準、日本語支援体制などを事前に確認しておくことが考えられます。

よくある質問

インドネシア出身者を採用する際、何を確認すればよいですか。

在留者数と採用可能人数は一致しません。確認すべきは在留資格・就労制限・在留期限です。インドネシア出身者は技能実習・特定技能が79.7%を占めますが、これらは就ける業務が分野・実習計画の範囲内に限定されます。

在留者数が33.2%増えていますが、要因は何ですか。

出入国在留管理庁の統計は人数を集計したものであり、増減の理由までは公表していません。本記事では増加要因の分析は扱っていません。

技能実習の方を、実習計画にない業務に配置できますか。

できません。技能実習は実習計画の範囲内の業務に限定されます。範囲を超えて就労させた場合、不法就労助長罪に問われるおそれがあります。特定技能も、分野内の業務に限定されます。

技能実習制度はいつ廃止されますか。

令和6年法律第60号により、技能実習制度は育成就労制度へ移行します。施行日は令和9年4月1日です。令和8年7月時点では未施行であり、現在受け入れている技能実習生には引き続き技能実習制度のルールが適用されます。

採用選考で国籍を条件にしてよいですか。

職業安定法および厚生労働省の指針により、国籍を理由とする差別的な取扱いは認められていません。確認すべきは在留資格と就労制限の有無であり、国籍そのものではありません。

出典:出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(令和8年3月公表)【第1表】国籍・地域別 在留外国人数の推移/【第2表】国籍・地域別 在留資格別 在留外国人数/同「令和6年末現在における在留外国人数について」/出入国在留管理庁「育成就労制度の概要」(令和7年12月改訂)/出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律(令和6年法律第60号)/出入国管理及び難民認定法 第19条・第73条の2/職業安定法 第3条/厚生労働省「外国人雇用状況の届出」関連情報

数値について:構成比は在留者数266,069人を分母として当社が算出したものです。全国比は各在留資格の全国総数を分母としています。表示桁数未満は四捨五入しています。「身分系」は永住者・定住者・日本人の配偶者等・特別永住者の合計を指す当社の整理であり、法令上の分類名ではありません。「永住者の配偶者等」も就労制限のない在留資格ですが、出入国在留管理庁が公表する国籍・地域別統計では内訳を確認できないため、本記事の集計には含めていません。

免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。制度は改正される場合があります。実際の採用にあたっては、出入国在留管理庁または行政書士・社会保険労務士等の専門家にご確認ください。

当社について:株式会社HRエージェンシー/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-317049。登録支援機関の登録は受けておりません。

最終更新:2026年7月

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監修

HR AGENCY(外国人採用支援サービス)

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