経営企画は、中期経営計画・事業戦略・M&A・海外展開など、会社の未来を設計する仕事です。経営層のすぐ近くで全社の方向性に関わるため、キャリアのなかでも花形とされるポジションです。この記事では、経営企画の仕事内容・年収・転職に必要なスキル・キャリアパスを整理します。あわせて、外国籍の方が経営企画として働く場合の在留資格や、企業の採用ポイントも解説します。
この記事の要点
- 経営企画は会社の未来を設計する仕事(中期経営計画・戦略・M&A・海外展開)
- 経営層に近く、年収水準は高め。ハイクラス・外資では特に高い
- 会計・戦略思考・分析力・英語・プレゼン力が求められる
- キャリアパスは経理→FP&A→経営企画→事業責任者→CFO/CEO
- 外国籍の方も、要件を満たせば技人国で就労できる可能性がある
目次
経営企画とは
経営企画は、企業の中長期的な成長戦略を立案し、その実現を主導する部門です。経営層の方針やビジョンを、具体的な経営計画・事業戦略に落とし込み、全社を動かしていく「会社の頭脳・羅針盤」とも呼ばれる役割です。
FP&Aが財務データの分析を通じて経営を「支える」職種だとすれば、経営企画は戦略の立案を通じて会社の「方向を決める」職種です。両者は近い領域にありますが、経営企画はより経営そのものに踏み込み、戦略・M&A・組織といった全社テーマを扱う点が特徴です。なお、経営企画は会社によって業務範囲が大きく異なり、戦略立案を主に担う企業もあれば、予算管理や部門調整を主に担う企業もあります。
経営企画の仕事内容
経営企画の主な業務は次のとおりです。会社の規模や方針によって比重は異なります。
- 中期経営計画の策定 — 3〜5年先を見据えた成長戦略・数値目標の立案
- 事業戦略・ポートフォリオ管理 — 事業ごとの投資判断、リソース配分、撤退判断
- M&A・事業提携 — 戦略立案、対象選定、バリュエーション、実行支援
- 海外展開 — 進出戦略、海外子会社の管理・モニタリング
- 予算策定・予実管理 — 全社予算の編成、KPIの設計と進捗管理
- 経営会議・取締役会の運営 — 意思決定に必要な分析・資料の作成
経営企画と事業企画の違い
経営企画は会社全体の方向性を定める「羅針盤」、事業企画は特定の事業の成功を追う「舵取り役」と整理されます。経営企画は全社戦略・M&A・組織まで扱い、事業企画は担当事業の売上・利益目標やKPI達成に焦点を当てます。求人によって呼称や範囲が異なるため、業務内容を確認することが大切です。
経営企画の年収
経営企画の年収は、企業規模・職務レベル・経験によって幅があります。経営層に近いポジションのため、管理部門のなかでも高めの傾向があります。公開求人では、メンバークラスで500万〜900万円程度、マネージャー・幹部クラスや外資・ハイクラス求人では1,000万〜1,500万円を超える例も見られます。
年収について
上記は公開求人で見られる水準の一例であり、すべての求人に当てはまるものではありません。担当範囲(戦略立案中心か、管理業務中心か)、管理職経験、企業規模、業界によって大きく異なります。具体的な金額は各求人で確認することになります。
経営企画へ転職するには
経営企画の求人は、ハイクラス・管理部門に強い転職エージェントや転職サイトで扱われています。求人数は他職種に比べて限られ、転職難易度は高めとされます。経理・財務・FP&A・戦略コンサル・事業開発などの経験を土台に、戦略立案や数値管理の実績を示せることが転職の鍵になります。近年はM&Aや海外展開を背景に、経営企画の採用ニーズが高まっています。
必要なスキル
- 会計・財務の知識 — 予算策定、予実管理、財務分析の基礎
- 戦略思考・分析力 — SWOT・3C・PESTなどのフレームワーク、市場・競合分析
- 数値・資料作成力 — Excel、財務モデル、経営会議向けの資料作成
- 英語力 — 海外展開・海外子会社管理を伴う求人では求められることが多い
- コミュニケーション・調整力 — 経営層・各部門との調整、プレゼンテーション
戦略コンサル・投資銀行・FP&A・M&Aアドバイザリーなどの経験が評価されやすく、USCPA・中小企業診断士・MBAなどが有利に働くこともあります。
キャリアパス(FP&Aから経営企画、その先へ)
経営企画は、経理・財務のキャリアが経営に近づいた到達点のひとつであり、さらにその先の経営幹部への足がかりでもあります。典型的なキャリアラインは次のとおりです。
| 段階 | 職種 |
|---|---|
| 入口 | 経理・会計・英語を使う経理(英文経理) |
| 財務の専門化 | FP&A・管理会計・財務分析 |
| 経営戦略へ | 経営企画・事業企画 |
| 経営へ | 事業責任者・経営幹部・CFO・CEO |
FP&Aで財務の視点から経営を支えた経験は、経営企画で戦略立案に踏み込む際の土台になります。経営企画で全社を俯瞰した経験は、事業責任者やCFO・CEOといった経営幹部への道につながります。財務から経営へと段階的にキャリアを広げるルートの、中核に位置するのが経営企画です。
ただし、これは一本道ではありません。実際には事業企画、IR、海外事業、経営管理、CFO直下のポジションなど、経営企画を経由してさまざまなキャリアに広がっていきます。どの方向に進むかは、担当したテーマや身につけた専門性によって変わります。
外国籍の方も経営企画として働けるか
経営企画は、海外展開・海外子会社管理・グローバル戦略など、国際的な業務を伴う求人も多く、外国籍人材が経験や語学力を生かせる可能性がある職種です。海外拠点との連携や、グローバルな視点が求められる場面で強みを発揮できます。
外国籍の方が日本で経営企画として働く場合、代表的な在留資格は「技術・人文知識・国際業務(技人国)」です。経営企画は、経済学・経営学などの専門知識を要する業務であり、実際の職務内容や本人の学歴・実務経験などの要件を満たす場合、「人文知識」に該当する可能性があります。
経営企画と在留資格「技人国」
経営企画のような経済・経営の専門知識を要する業務は、職務内容・学歴・実務経験などの要件を満たす場合、技人国の「人文知識」に該当する可能性があります。職種名だけで自動的に認められるわけではなく、業務が専門性を伴うこと、日本人と同等以上の報酬であることなどが個別に審査されます。
日本で経営企画・管理部門として働きたい方へ
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【企業向け】経営企画人材の採用をお考えの方へ
経営企画の採用では、財務・分析のスキルだけでなく、事業部門との調整力、経営層への提案力、日本語と英語をどの場面で使うか、そして在留資格と実際の業務内容が合っているかを確認する必要があります。
「技人国で採用できる職種なのか」「どの程度の実務経験が必要なのか」「求人票には何を書けばいいのか」——こうした企業側の疑問は、採用方法をまとめた企業向け記事で詳しく解説しています。
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よくある質問
経営企画とFP&A・事業企画は何が違いますか。
FP&Aは財務データの分析で経営を支える職種、経営企画は戦略立案で会社の方向を決める職種です。事業企画は特定の事業に焦点を当て、その目標達成を担います。経営企画は全社戦略・M&A・組織まで扱う点で、より経営に近い位置づけです。ただし会社によって範囲が異なります。
経営企画への転職は難しいですか。
求人数が限られるため、難易度は高めとされます。経理・財務・FP&A・戦略コンサル・事業開発などの経験を土台に、戦略立案や数値管理の実績を示せることが鍵です。近年はM&Aや海外展開を背景に採用ニーズが高まっています。
経営企画に向いている人は?
全社を俯瞰する視点、数字と戦略の両方を扱う力、経営層や各部門と調整するコミュニケーション力を持つ人が向いています。会計・財務の知識に加え、市場・競合を分析する戦略思考があると活躍しやすい職種です。
外国籍でも経営企画として日本で働けますか。
業務内容と本人の学歴・実務経験などが要件を満たせば、在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」で働ける可能性があります。経営企画は経済・経営の専門知識を要する業務のため「人文知識」に該当し得ますが、職種名だけで自動的に認められるわけではなく、個別に審査されます。海外拠点との連携経験や語学力は強みになります。
採用選考で国籍を条件にしてよいですか。
職業安定法および厚生労働省の指針により、国籍を理由とする差別的な取扱いは認められていません。確認すべきは在留資格と業務内容の適合であり、国籍そのものではありません。
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- FP&A
- 英語を使う経理(英文経理)
- ITエンジニア
- SAPコンサルタント(今後公開予定)
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出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」/職業安定法 第3条
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的・キャリア上の助言ではありません。在留資格の可否・年収水準・求められるスキルは個別の事情や求人により異なります。制度は改正される場合があります。実際の申請にあたっては、出入国在留管理庁または行政書士等の専門家にご確認ください。
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最終更新:2026年7月
監修
HR AGENCY(外国人採用支援サービス)
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