韓国人採用ガイド|在留資格構成から見る採用実務と確認ポイント

韓国は、令和7年末時点で在留者数が40万7,341人。国籍・地域別で第3位です。在留資格は特別永住者59.3%・永住者18.9%で、就労制限のない身分系が83.0%を占めます。他の国籍・地域と大きく異なるのは、過半数が在留カードではなく特別永住者証明書を所持している点です。本記事では出入国在留管理庁の統計をもとに、韓国出身者の在留資格構成と、採用時に企業が確認すべきポイントを整理します。

この記事の要点

  • 令和7年末の在留者数は407,341人(前年末比−1,897人)。国籍・地域別で第3位
  • 在留資格は特別永住者59.3%・永住者18.9%・技人国7.0%。身分系が83.0%を占める
  • 全国の特別永住者(266,896人)の90.6%が韓国出身者
  • 特別永住者は在留カードではなく「特別永住者証明書」が交付され、外国人雇用状況の届出も不要。永住者とは手続きが異なる
  • 技能実習は0人、特定技能は527人(0.1%)

韓国の在留状況(令和7年末)

出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」によると、在留外国人数は412万5,395人で、統計上はじめて400万人を超えました。このうち韓国は407,341人で、国籍・地域別の第3位です。

前年末(令和6年末・409,238人)と比べると−1,897人。上位10か国・地域のうち、ブラジルとともに前年末より減少しています。在留外国人全体に占める割合は9.9%です。

減少の理由は公表されていません

出入国在留管理庁の統計は人数を集計したものであり、増減の理由までは公表していません。本記事では減少の要因については扱っていません。

在留資格の構成

出入国在留管理庁の統計表(第2表)から、令和7年末時点の内訳は次のとおりです。

韓国出身者の在留資格別内訳(令和7年末)
在留資格 人数 構成比 就労の制限
特別永住者 241,712 59.3% 制限なし
永住者 77,013 18.9% 制限なし
技術・人文知識・国際業務 28,457 7.0% 専門業務のみ
留学 14,523 3.6% 原則不可(資格外活動許可で週28時間以内)
日本人の配偶者等 12,118 3.0% 制限なし
家族滞在 8,646 2.1% 原則不可(資格外活動許可で週28時間以内)
定住者 7,183 1.8% 制限なし
特定活動 6,231 1.5% 個別の指定による
特定技能 527 0.1% 分野内の業務のみ
技能実習 0 0.0%
その他 10,931 2.7% 在留資格による
合計 407,341 100.0%

まとめると、次のように整理できます。

  • 身分系(特別永住者・永住者・定住者・日本人の配偶者等):338,026人・83.0% — 就労に職種や時間の制限がありません(※「身分系」の定義は記事末尾をご覧ください)
  • 技術・人文知識・国際業務(技人国):28,457人・7.0% — 専門知識や語学力を活かす業務に限定されます
  • 技能実習・特定技能:合計527人・0.1% — 技能実習は0人です

全国の特別永住者は266,896人。そのうち241,712人(90.6%)が韓国出身者です。

特別永住者と永住者は、手続きが異なる

韓国出身者の採用実務で最も重要なのが、この区別です。名称は似ていますが、根拠となる法律も、交付される証明書も、企業側の手続きも異なります

特別永住者と永住者の違い
特別永住者 永住者
根拠法 入管特例法 入管法
交付される証明書 特別永住者証明書 在留カード
就労の制限 なし なし
外国人雇用状況の届出 不要 必要

外国人雇用状況の届出について

厚生労働省は、届出の対象を「日本の国籍を有しない方で、在留資格『外交』『公用』以外の方」としています。そのうえで、特別永住者については「特別の法的地位が与えられており、本邦における活動に制限がありません。このため、特別永住者の方は、外国人雇用状況の届出制度の対象外とされておりますので、確認・届出の必要はありません」と明記しています。

一方、永住者は届出が必要です。就労制限がない点は共通ですが、届出の要否が異なります。厚生労働省は、届出を怠った場合または虚偽の届出を行った場合には30万円以下の罰金の対象となる旨を示しています。

特別永住者は、1991年施行の入管特例法に基づく地位です。在留カードは交付されず、代わりに特別永住者証明書が交付されます。採用時には、この証明書の表面で「特別永住者」の記載を確認します。

構成から読み取れる採用実務上のポイント

身分系が8割超を占める

特別永住者・永住者・定住者・日本人の配偶者等を合わせると338,026人(83.0%)。これらの在留資格には就労の職種・時間の制限がありません。就労資格に制限がある業務でも、身分系の在留資格を持つ方は対象となります。

参考までに、ブラジルは95.6%、フィリピンは65.6%、台湾は46.3%です。

技能実習は0人

令和7年末時点で、技能実習の在留資格を持つ韓国出身者は0人です。特定技能も527人(0.1%)にとどまります。技能実習・特定技能を前提とした受け入れスキームの対象とは、構成が異なります。

技人国は7.0%

技人国は28,457人(7.0%)。比率としてはスリランカ(25.9%)や台湾(23.0%)より低い水準ですが、実数では上位10か国・地域のなかで4番目です。比率と実数は異なるため、採用市場の規模は別に確認する必要があります。

在留資格の構成は、能力や適性を示すものではありません

本記事で示しているのは、日本に在留している韓国出身者がどの在留資格を持っているかという統計上の分布です。個々人の日本語力・職務経験・適性を示すものではなく、また国籍によって採否を判断すべきという趣旨でもありません。採用の可否は、あくまで在留カードまたは特別永住者証明書に記載された在留資格と、担当いただく業務の内容によって判断してください。

採用時に確認すべきこと

韓国出身者の場合、まず在留カードか、特別永住者証明書かを確認します。そのうえで手続きが分かれます。

特別永住者証明書を提示された場合

  • 証明書の原本を確認する — 表面の「特別永住者」の記載を確認します
  • 有効期間を確認する — 特別永住者証明書にも有効期間があります
  • 外国人雇用状況の届出は不要 — 制度の対象外です

在留カードを提示された場合

  • 在留カードの原本を確認する — コピーやスマートフォンの画像ではなく、原本で確認します
  • 在留資格と就労制限の有無を確認する — カード表面の「在留資格」欄と「就労制限の有無」欄を見ます
  • 在留期限を確認する — 期限が近い場合は、更新手続きの見込みも含めて確認します
  • 資格外活動許可の有無を確認する — 留学・家族滞在の方をアルバイトで採用する場合、カード裏面の許可欄を確認します
  • 業務内容が在留資格の範囲内か確認する — 技人国の方に単純作業を任せることはできません
  • 外国人雇用状況の届出を行う — 永住者を含め、雇い入れ時・離職時に届出義務があります

在留カードの真偽確認

出入国在留管理庁は「在留カード等読取アプリケーション」を無償で提供しています。ICチップの情報を読み取り、券面情報と照合できます。あわせて「失効情報照会」で、カードが有効かどうかも確認できます。

在留資格を確認したうえで、自社で採用可能か判断が難しい場合は、専門家へ相談する方法もあります。

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入社後に整えたいこと

証明書の有効期間を管理する

特別永住者証明書にも在留カードにも、有効期間があります。就労制限がないことと、証明書の有効期間があることは別の話です。更新時期を一覧で管理し、期限の2〜3か月前に本人へ確認する運用が現実的です。

業務内容と在留資格の整合を保つ

技人国で採用した方の担当業務が、配置転換によって在留資格の範囲を外れることがあります。異動や職務変更の際は、業務内容が引き続き専門業務にあたるかを確認してください。身分系の在留資格・地位の方については、この確認は不要です。

届出の要否を人事側で整理する

同じ「就労制限なし」でも、永住者は届出が必要、特別永住者は不要です。入社・退職の手続きフローに、この分岐を組み込んでおくと運用が安定します。届出義務がある場合は、適切に届出を行う必要があります。

よくある質問

韓国出身者を採用する際、何を確認すればよいですか。

在留者数と採用可能人数は一致しません。確認すべきは在留資格・就労制限・証明書の種類です。韓国出身者の場合、まず在留カードか特別永住者証明書かを確認します。特別永住者証明書であれば就労制限はなく、外国人雇用状況の届出も不要です。在留カードの場合は、在留資格・在留期限・就労制限の有無を確認します。

特別永住者と永住者は、どう違いますか。

特別永住者は入管特例法に基づく地位で、特別永住者証明書が交付されます。永住者は入管法に基づく在留資格で、在留カードが交付されます。いずれも就労制限はありませんが、外国人雇用状況の届出は特別永住者のみ不要です。

特別永住者の方について、届出を出してしまった場合は問題になりますか。

厚生労働省は、特別永住者について「確認・届出の必要はありません」としています。届出制度の対象外であるため、届け出る事項がありません。取扱いに迷う場合は、事業所を管轄するハローワークにご確認ください。

技能実習が0人というのは、制度上受け入れられないということですか。

制度上、国籍による制限はありません。令和7年末時点で、技能実習の在留資格を持つ韓国出身者が統計上0人であるという事実を示しています。

採用選考で国籍を条件にしてよいですか。

職業安定法および厚生労働省の指針により、国籍を理由とする差別的な取扱いは認められていません。確認すべきは在留資格と就労制限の有無であり、国籍そのものではありません。

出典:出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(令和8年3月公表)【第1表】国籍・地域別 在留外国人数の推移/【第2表】国籍・地域別 在留資格別 在留外国人数/同「令和6年末現在における在留外国人数について」/厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(事業主向けパンフレット)/日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法/出入国管理及び難民認定法 第19条・第73条の2/労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第28条/職業安定法 第3条

数値について:構成比は在留者数407,341人を分母として当社が算出したものです。全国比は各在留資格の全国総数を分母としています。表示桁数未満は四捨五入しています。「身分系」は特別永住者・永住者・定住者・日本人の配偶者等の合計を指す当社の整理であり、法令上の分類名ではありません。「永住者の配偶者等」も就労制限のない在留資格ですが、出入国在留管理庁が公表する国籍・地域別統計では内訳を確認できないため、本記事の集計には含めていません。

免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。制度は改正される場合があります。実際の採用にあたっては、出入国在留管理庁・ハローワークまたは行政書士・社会保険労務士等の専門家にご確認ください。

当社について:株式会社HRエージェンシー/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-317049。登録支援機関の登録は受けておりません。

最終更新:2026年7月

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監修

HR AGENCY(外国人採用支援サービス)

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