台湾人採用ガイド|在留資格構成から見る採用実務と確認ポイント

台湾は、令和7年末時点で在留者数が7万3,256人。国籍・地域別で第10位に入っています。数としては上位10か国のなかで最も少ない一方、技能実習・特定技能が0.5%にとどまる一方で、技人国と身分系在留資格が大半を占めることが構成上の特徴です。本記事では出入国在留管理庁の統計をもとに、台湾出身者の在留資格構成と、採用時に企業が確認すべきポイントを整理します。

この記事の要点

  • 令和7年末の在留者数は73,256人(前年末比+3,109人)。国籍・地域別で第10位
  • 在留資格は永住者36.0%・技人国23.0%・留学12.2%。専門職として在留している方が一定数いる構成
  • 技能実習は16人(0.02%)、特定技能は348人(0.5%)。合計しても0.5%にとどまる
  • 就労制限のない身分系(永住者・定住者・日本人の配偶者等・特別永住者)が46.3%
  • 採用時に確認するのは在留カードの在留資格・在留期限・就労制限の有無。国籍による判断は行わない

台湾の在留状況(令和7年末)

出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」によると、在留外国人数は412万5,395人で、統計上はじめて400万人を超えました。このうち台湾は73,256人で、国籍・地域別の第10位です。

前年末(令和6年末)と比べると+3,109人。増加率としては上位10か国のなかで大きい方ではありません。台湾は在留者数の絶対数が少なく、採用の母集団としては中国(93万人)やベトナム(68万人)と比べて限られます

「在留者数」は採用可能人数ではありません

ここで示す73,256人は、日本に在留している台湾出身者の総数です。年齢・居住地・就業状況・転職意向は含まれていません。採用計画を立てる際の参考値としてご覧ください。

在留資格の構成

台湾の特徴は、在留者数の多寡ではなく在留資格の構成にあります。出入国在留管理庁の統計表(第2表)から、令和7年末時点の内訳は次のとおりです。

台湾出身者の在留資格別内訳(令和7年末)
在留資格 人数 構成比 就労の制限
永住者 26,380 36.0% 制限なし
技術・人文知識・国際業務 16,847 23.0% 専門業務のみ
留学 8,945 12.2% 原則不可(資格外活動許可で週28時間以内)
日本人の配偶者等 4,736 6.5% 制限なし
特定活動 4,465 6.1% 個別の指定による
家族滞在 3,420 4.7% 原則不可(資格外活動許可で週28時間以内)
定住者 1,814 2.5% 制限なし
特別永住者 1,000 1.4% 制限なし
特定技能 348 0.5% 分野内の業務のみ
技能実習 16 0.02% 実習計画の範囲内
その他 5,285 7.2% 在留資格による
合計 73,256 100.0%

まとめると、次の3つのグループに整理できます。

  • 身分系(永住者・定住者・日本人の配偶者等・特別永住者):33,930人・46.3% — 就労に職種や時間の制限がありません(※「身分系」の定義は記事末尾をご覧ください)
  • 技術・人文知識・国際業務(技人国):16,847人・23.0% — 専門知識や語学力を活かす業務に限定されます
  • 技能実習・特定技能:合計364人・0.5% — 上位10か国のなかで、この2資格の比率が最も低い水準です

構成から読み取れる採用実務上のポイント

技人国の比率が高い

台湾の技人国比率は23.0%です。中国は12.6%、ベトナムは17.8%、インドネシアは3.9%、フィリピンは3.2%。専門職として在留している方が一定数いることが統計から分かります。

ただし、技人国16,847人はあくまで在留者数です。転職市場に出ている人数ではありません。母集団の絶対数は、中国の技人国(117,314人)の約7分の1にとどまります。

技能実習・特定技能がほとんどいない

技能実習16人という数字は、統計上ほぼゼロと言ってよい水準です。ベトナム(189,756人)やインドネシア(124,967人)とは構成がまったく異なります。

つまり、統計上、技能実習・特定技能の在留者数は非常に少ない構成です。これは制度上の制約ではなく、在留している人の構成がそうなっているという事実です。

身分系が半数近くを占める

永住者・定住者・日本人の配偶者等・特別永住者を合わせると33,930人(46.3%)。これらの在留資格には就労の職種・時間の制限がありません。就労資格に制限がある業務でも、身分系の在留資格を持つ方は対象となります。

在留資格の構成は、能力や適性を示すものではありません

本記事で示しているのは、日本に在留している台湾出身者がどの在留資格を持っているかという統計上の分布です。個々人の日本語力・職務経験・適性を示すものではなく、また国籍によって採否を判断すべきという趣旨でもありません。採用の可否は、あくまで在留カードに記載された在留資格と、担当いただく業務の内容によって判断してください。

採用時に確認すべきこと

国籍にかかわらず、外国人を採用する際の確認事項は共通です。

  • 在留カードの原本を確認する — コピーやスマートフォンの画像ではなく、原本で確認します
  • 在留資格と就労制限の有無を確認する — カード表面の「在留資格」欄と「就労制限の有無」欄を見ます
  • 在留期限を確認する — 期限が近い場合は、更新手続きの見込みも含めて確認します
  • 資格外活動許可の有無を確認する — 留学・家族滞在の方をアルバイトで採用する場合、カード裏面の許可欄を確認します
  • 業務内容が在留資格の範囲内か確認する — 技人国の方に単純作業を任せることはできません
  • 外国人雇用状況の届出を行う — 雇い入れ時・離職時に、ハローワークへの届出義務があります

在留カードの真偽確認

出入国在留管理庁は「在留カード等読取アプリケーション」を無償で提供しています。ICチップの情報を読み取り、券面情報と照合できます。あわせて「失効情報照会」で、カードが有効かどうかも確認できます。

外国人採用について、ご相談ください

在留資格の確認から、採用方法の整理までサポートしています。
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入社後に整えたいこと

採用後の定着施策も、国籍によって変えるものではありません。在留資格に起因する実務が中心になります。

在留期限の管理

技人国・留学・家族滞在などは在留期限があり、更新が必要です。永住者も在留資格自体は無期限ですが、在留カードには有効期限があります。更新時期を一覧で管理し、期限の2〜3か月前に本人へ確認する運用が現実的です。

業務内容と在留資格の整合を保つ

技人国で採用した方の担当業務が、配置転換によって在留資格の範囲を外れることがあります。異動や職務変更の際は、業務内容が引き続き専門業務にあたるかを確認してください。

役割とキャリアパスを明示する

期待する役割、評価基準、今後のキャリアの見通しを言語化して伝えます。これは外国人に限った話ではありませんが、在留資格の更新が本人のキャリア継続に直結するぶん、日本人社員以上に重要度が高くなります。

よくある質問

台湾出身者は、技人国での採用がしやすいのですか。

在留者に占める技人国の比率は23.0%と、上位10か国のなかでは高い水準です。ただしこれは在留者の構成であり、在留者数と採用可能人数は一致しません。実数は16,847人で、中国の技人国(117,314人)とは規模が異なります。

台湾出身者を技能実習で受け入れられますか。

制度上は国籍による制限はありませんが、令和7年末時点で技能実習の在留資格を持つ台湾出身者は16人です。実務上、技能実習を前提とした受け入れは想定しにくい構成といえます。

永住者であれば、どの職種でも採用できますか。

永住者は就労の職種・時間に制限がありません。ただし在留カード自体には有効期限があるため、更新時期の確認は必要です。また、雇い入れ時の外国人雇用状況の届出は永住者でも必要です。

留学の在留資格を持つ方をアルバイトで採用できますか。

資格外活動許可を受けていれば、原則として週28時間以内のアルバイトが可能です。在留カード裏面で許可の有無を確認してください。許可なく就労させた場合、企業側が不法就労助長罪に問われる可能性があります。

採用選考で国籍を条件にしてよいですか。

職業安定法および厚生労働省の指針により、国籍を理由とする差別的な取扱いは認められていません。確認すべきは在留資格と就労制限の有無であり、国籍そのものではありません。

出典:出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(令和8年3月公表)【第1表】国籍・地域別 在留外国人数の推移/【第2表】国籍・地域別 在留資格別 在留外国人数/出入国管理及び難民認定法 第19条・第73条の2/職業安定法 第3条/厚生労働省「外国人雇用状況の届出」関連情報

数値について:構成比は在留者数73,256人を分母として当社が算出したものです。表示桁数未満は四捨五入しています。「身分系」は永住者・定住者・日本人の配偶者等・特別永住者の合計を指す当社の整理であり、法令上の分類名ではありません。「永住者の配偶者等」も就労制限のない在留資格ですが、出入国在留管理庁が公表する国籍・地域別統計では内訳を確認できないため、本記事の集計には含めていません。

免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。制度は改正される場合があります。実際の採用にあたっては、出入国在留管理庁または行政書士・社会保険労務士等の専門家にご確認ください。

当社について:株式会社HRエージェンシー/有料職業紹介事業 許可番号 13-ユ-317049。登録支援機関の登録は受けておりません。

最終更新:2026年7月

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監修

HR AGENCY(外国人採用支援サービス)

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