特定技能と技人国の違い|外国人正社員採用で押さえるべき在留資格

コラム|在留資格

特定技能と技人国の違い|外国人正社員採用で押さえるべき在留資格

外国人正社員採用で比較される「特定技能」と「技術・人文知識・国際業務」の違いを、対象業務、採用職種、確認ポイント、実務上の注意点から整理します。

✓ 2つの基本比較 ✓ 単純作業問題 ✓ 2026年4月の変更点 ✓ 業務から考える判断
この記事の概要

特定技能と技人国の違い

外国人正社員採用で比較される「特定技能」と「技術・人文知識・国際業務」の違いを、対象業務、採用職種、確認ポイント、実務上の注意点から整理します。

在留資格を確認する企業の人事担当者

外国人正社員採用では在留資格の違いが採用可否に直結する

外国人を正社員として採用する際、職務内容と在留資格の整合性は非常に重要です。候補者の人柄や能力が高くても、予定している業務が在留資格に合わなければ採用を進められない、または入社後に業務を任せにくい可能性があります。

特に企業から相談が多いのが、「特定技能」と「技術・人文知識・国際業務」、いわゆる技人国の違いです。どちらも外国人材の正社員採用で検討されますが、対象となる業務や確認すべき要件が異なります。

特定技能と技人国の基本比較

項目特定技能技術・人文知識・国際業務
主な位置づけ人手不足が深刻な特定産業分野で、一定の技能を持つ人材を受け入れる制度。自然科学・人文科学の知識、または外国文化に基盤を持つ思考・感受性を必要とする業務。
業務イメージ介護、外食、宿泊、製造、建設など分野別に定められた業務。技術者、通訳、デザイナー、語学教師、マーケティング、海外営業など。
確認ポイント対象分野、技能試験、日本語試験、支援体制、受入機関の基準。学歴・職歴と業務内容の関連性、職務の専門性、企業カテゴリー、必要書類。
注意点支援計画や分野別ルールの理解が必要。単純作業中心の職務設計は不適合となる可能性がある。

技人国で注意すべき「単純作業」問題

技人国は、専門的な知識や外国文化に基づく能力を活かす活動が対象です。そのため、雇用契約書上はマーケティングや通訳と記載していても、実際には店舗作業や単純作業が中心になっている場合、在留資格との整合性に問題が生じる可能性があります。

採用前に、求人票、職務記述書、面接での説明、入社後の業務実態が一致するように設計しましょう。特に新卒採用では「総合職」という表現だけでは業務が曖昧になりやすいため、初期配属と将来的なキャリアパスを具体化しておくことが重要です。

2026年以降の技人国申請で意識したい変更点

出入国在留管理庁は、2026年4月15日以降の申請について、カテゴリー3または4に該当する所属機関では追加書類が必要になる旨を案内しています。主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合、業務上使用する言語についてCEFR・B2相当の言語能力を有することを証する資料が求められるケースがあります。

ホテルフロント、通訳、接客を伴うポジションなどでは、採用スケジュールに影響する可能性があります。内定後に慌てて書類を揃えるのではなく、募集段階から職務内容と必要書類を確認しておきましょう。

どちらを選ぶべきかは「人」ではなく「業務」から考える

特定技能と技人国の選択は、候補者本人の希望だけで決めるものではありません。企業が任せたい業務、その業務に必要な技能・知識、候補者の学歴・職歴、在留資格要件が合っているかを総合的に判断します。

判断の順番:①業務内容を具体化する → ②該当し得る在留資格を確認する → ③候補者要件を定義する → ④募集・選考を行う、という順番が安全です。
よくある質問

よくあるご質問

特定技能と技人国はどちらが採用しやすいですか?
職種と業務内容によります。現場業務中心なら特定技能、専門性や語学・企画業務中心なら技人国が検討対象になりやすいです。
技人国で店舗業務はできますか?
実態として単純作業が中心になる場合は注意が必要です。職務内容と在留資格の整合性を専門家に確認することをおすすめします。
内定後に在留資格変更はできますか?
条件を満たせば変更申請を行う場合があります。ただし審査があるため、入社時期から逆算して準備する必要があります。

外国人採用を、もっとしなやかに。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の在留資格判断、労務判断、法的判断は、行政機関・専門家の最新情報をご確認ください。

参考情報:出入国在留管理庁、厚生労働省の公開情報をもとに、企業の採用実務向けに整理しています。制度や提出書類は変更される可能性があるため、実際の申請・採用判断では必ず最新の公式情報をご確認ください。